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2012 - 2013




おうまさんごっこ

atsuko

私の可愛いお馬さん 四つ足で上手に歩いてごらんよ ひひーんと鳴いたらお砂糖三つ 私の可愛いお馬さん 背中に私を乗せてごらんよ 柵を越えたら人参五つ 私…

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姉さんの部屋

atsuko

一番上の姉さんは 病気でずっとお部屋の中 硝子の中の金魚だけがお友達 でも夜中になると聞こえるの 姉さんの部屋の中から猫の鳴き声が 大事な金魚が食べら…

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レッドシアター

atsuko

おちる　おちる くびがおちる きのうのおひめさま きょうはいぬのえさ おちる　おちる くびがおちる ぼうかんするめだま さらされためだま さあさあ　み…

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手術台の上

atsuko

あたしの身体全部開いて この胸の痛みが嘘じゃないこと あなたに診てほしい どんな薬でも治らない病だって あなたに言ってほしい 痛みを和らげる甘いお薬を…

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蛇の目

atsuko

ビー玉の様な目が あたしたちの行く末を見ている 甘い林檎 秘密の味 赤くなる耳朶 熱くなる唇 見つめられて呼吸ができない

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屋上遊園地の思い出

atsuko

あなたの結んだ赤いリボン あの日釣った小さな蟹 おねだりしたラムネ 錆びたモノレール 小さな観覧車 五時の鐘 寂しい夕焼け 遠いアドバルーン 飛ばされ…

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まあるいみどりの

atsuko

完成された環の中から 外れることができない 同じところをぐるぐる回って あたしどこからも抜け出せない 何度繰り返しても同じ また元に戻って 結局　どこ…

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最後の駅

atsuko

これで終わり 最後の駅 何をしても無駄だった 何処へ行っても駄目だった 今までしてきたことに何の意味も無いし 私が残すものは何にも無い

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人魚塚

atsuko

そこは身投げした女たちの亡骸が 潮の流れでたどり着く場所 海に呪われたその体は朽ちることなく 美しさを人に晒しながら蟹に喰われていく 乱れぬようにと縛…

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