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蛇の目

atsuko

ビー玉の様な目が あたしたちの行く末を見ている 甘い林檎 秘密の味 赤くなる耳朶 熱くなる唇 見つめられて呼吸ができない

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まあるいみどりの

atsuko

完成された環の中から 外れることができない 同じところをぐるぐる回って あたしどこからも抜け出せない 何度繰り返しても同じ また元に戻って 結局　どこ…

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最後の駅

atsuko

これで終わり 最後の駅 何をしても無駄だった 何処へ行っても駄目だった 今までしてきたことに何の意味も無いし 私が残すものは何にも無い

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スカートの中は

atsuko

女の子のスカートの中は 何だってあるの 白いレースを越えたなら 何だってあるの 甘いお菓子に　苦いお薬 あの日隠した二人の秘密と あなたが知らないその…

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竜宮城

atsuko

あの子のことは忘れてずっとここにいてほしい 貴方が望むなら私何でもしてあげる 陸を捨てた鯨のように貴方も海へ還ればいい

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異人館の娘

atsuko

異人館にいるあの子に 私と彼のことを占ってもらおう あの子の目には未来が見えて あの子の耳には死んだ人の声が聞こえる

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猿の給仕係

atsuko

私は猿の給仕係 お行儀の悪い私のご主人様 どんなに美しい盛り付けも どんなに美味しい味付けも テーブルの上に並べた瞬間に 醜いごみになってしまう 私は…

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ホテル宇宙船

atsuko

今日もまた一人 銀河をはさんでラブレター あたしの彼は宇宙人 賢くて可愛い恋人 こんな素敵な人 地球になんていやしない！ あたしの彼は宇宙人 光の速さ…

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砂になるまで

atsuko

透明な幽霊が　砂漠の足跡を辿って 僕らを追ってくるよ ひたひたひたひたと 真鍮の皿も 硝子の香水瓶も アラベスク模様の絨毯も みんなみんな砂の中 みん…

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旅行の準備

atsuko

お気に入りの本を入れて カメラも忘れずに お友達のくまさんも 今日は余所行きのリボンを 可愛いオウムはあたし専属の通訳 ホテルの予約からお土産の値段交…

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